《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜
そう――どこか、南国のリゾート
の衣装って感じ。


大胆な色使いやデザインだけど、
決してドギツくはなくて。


むしろ、ノスタルジックで上品っ
てゆーか……。




――これが、矢崎さんの色。


感性。


矢崎さんの、スイーツ……。




「……いい加減見てんのやめて、
食えば?」


半ば呆れたような声に、あたしは
ハッと我に返った。


あわてて爽介を見ると、いつの
まにかもう3分の1くらい食べ
ちゃってる。


「ソルベとか早く食わねーと、
溶けんぞ」


「えっ――あっ、ヤダ!」


ホントにちょっと溶けてきてる!


あたしはあわててスプーンを
とった。


ソルベをすくって、口に運ぶ。


「――おいしい!」


すっごい濃厚なさつまいもの味!


生クリームの風味が、それを何倍
にもリッチな味わいにしてる。


次にあたしは、爽介が紅イモ
ベースって言ってた薄紫のムース
に手をつけた。


「わ。コレ、チーズケーキだった
んだ」
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