《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜
貢は黙ってスケッチブックを受け
取ると、パラパラとページを
めくり始めた。


無言で紙面を見つめるその表情は
……ぶっちゃけいつもどおりの
無表情だから、正直考えてること
はよくわかんない


ホント貢って、淡白なのか完ペキ
なまでのポーカーフェイスなのか
、この涼しい表情が崩れることが
ないのよね。



ストレートの黒い前髪がメガネの
フレームにかかって邪魔だった
のか、貢はそれを右手で払うと、
フレームの位置も少し直した。


そして、まっすぐにあたしを
見て、


「そうだな。

どれもさして、代わり映えしない
な」


そう言いながら、閉じたスケッチ
ブックを返してくる。


あたしは手を伸ばしてそれを受け
取りつつ、思わずため息。


「やっぱ、そうよね。

アクセサリーほど細かくデコレる
わけじゃないし、なんかムズカ
しい」


弱音ってわけじゃないけど、そう
正直な気持ちをもらすと。


貢はしばらく黙ってたけど、
やがて、短いけどハッキリした
声で、


「それは、関係ないと思うが」
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