《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜
「え?」


―――ナニ? 

待ち合わせに遅刻されてること
言ってんの?


「――あぁ、なんでもない。

それよりそのテーマだが、」


貢は何事もなかったように、
さっさと話題をもとに戻した。


「別に主催者側が考えそうな、
そんな厳かで抽象的なものでなく
てもいいんじゃないか。

もっと自分に身近な方が考え
やすいだろう」


「身近って、例えば?」


「そうだな。

例えば――恋心とか」





「――――――へ?」




貢のイメージからは程遠い言葉を
聞いて、あたしは一瞬ポカンと
しちゃう。



……恋心って言った、今?



いっつもロボットみたいに無機質
な顔してる、コイツが?



「貢………恋してんの?」



無意識のうちにそう聞いちゃった
ら、今度は貢が驚いたみたいに、
少しだけ目を大きくしてあたしを
見た。


「何を言ってる?

キミに身近なテーマの話だろう」
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