《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜
「……冗談はやめて下さいっ」


「冗談じゃないよ。

興味を持つのは自由だろ?」


「興味って――自分の立場考えれ
ば!?

あなた、松岡さんのペットなん
でしょ!?」


さっきまでかろうじて敬語保って
たけど、もうムリ。


あたしはキッと矢崎さんを睨み
つけた。


でも、黒いレンズが矢崎さんの
瞳を隠しちゃってて、その表情は
はっきりとはわからない。


「ペットだって、ときには自由を
求めたっていいと思わない?」


「知らないわよっ」


そんなイビツな関係、あたしには
理解できない。


けど、あたしを巻き込むのは勘弁
してよ。

あたしには――。


「そんなに、桐生クンのことが
いいのかぁ」


「!? 当たり前でしょっ」


あんた達と一緒にしないで。


あたしと爽介は――そんないい
加減な関係じゃないんだから。


「もう、こんなふうに待ってたり
とか、絶対やめて下さい。

パリでも、コンクールのこと以外
では話しかけて来ないで!」
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