《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜
けど松岡さんはあたし達の様子
には気づかなかったのか、ほほ
笑みを浮かべたまま、


「先日も一度、神月社長とお会い
して。

あなたのお話を、色々と聞かせて
頂いたのよ」


「えっ!?」


――あたしの話を、イロイロと??


パパったら、勝手にナニしゃべっ
てんのよ!?


強張った顔を向けるあたしに、
松岡さんは、


「あなた、二次予選からデザイン
協力として参加されてるんですっ
てね。

もしかして予選のピエスモンテの
デザインも、あなたが?」


「えぇまぁ……。もちろん爽介と
ふたりでですけど」


「やっぱりそうだったのね!

桐生クンのピエスは、それは秀作
だったそうだけど、あなたの
センスが活かされてたのねぇ!」


やたら瞳を輝かせて、興奮した
口ぶりの松岡さん。


セリフとしては褒めてくれてる
ようにも聞こえるけど、なんか
お礼を言う気にはなれなくて、
あたしは黙ってた。
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