《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜
松岡さんはポンとあたしの肩を
叩くと、


「それじゃ、そろそろ時間だから
これで」


そう言って、エレベーターの方に
向かって歩き出した。


マッキーが軽く会釈してそれを
見送る。


けど、あたしは何も反応できな
かった。


松岡さんの残してった言葉が、
鈍い痛みを伴って、あたしの心に
刺さってて。



………なんで?




――どーしてあたし、こんなに
ショック受けてんの?



『ラッキーね』って言われたけど
――そんなの言われるまでもなく
、自分でも何度も思ったこと。


それなのに……いったい何が、
こんなに心に引っかかるって
ゆーのよ……。



「アリィ、どうしたの?

気分でも悪い?」



その場に突っ立ったままのあたし
を、心配そうにマッキーが覗き
込んでた。


「あ、ゴ、ゴメン。

なんでもない」


あわてて取り繕って歩き出す
あたし。
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