《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜
わざとらしく声を大きくして、
そうあたしに告げた。


――ナニこいつ?

あたしをカウンターから引きずり
出そうってゆーの?


「それでしたら、同じ内容の
カタログがこちらに――」


「それじゃ写真が小さい。

ポスターで説明して」


「……………!!」


言葉を失ったあたしの腕を、
ちょんちょんとつつく感覚。

――隣に立つ、仕事仲間だ。


そのコはあたしに体を寄せて、
コソッと耳打ちしてくる。


『いいよ、亜莉紗。

なんかよくわかんないけど、
行ってきなよ』


「え、でも……!」


『カウンターは大丈夫だよ。

気にしないでいいから』


「……………」


あたしと矢崎さんが、ソレイユ杯
絡みで面識があることを察して
気をつかってくれてるんだろう。


あたしはしばらく考えた後、
ため息混じりに頷いた。


「わかった、ゴメンね」
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