《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜
爽介がそんなふうに思ってくれて
たのは、初めて知った。


『とにかくお前、オレの相棒
だろ。

シャキッとしてくんなきゃ困るぜ』


「爽介……」


相棒、ってゆー言葉が。


あたしの胸にあったかい火みたい
に小さく灯って、体を温めて
くれるような気がした。


これは、2人で一緒に挑戦してる
コンクール。


あたしもそう思ってるけど、爽介
から改めて『相棒』だなんて
言われると、素直に嬉しい。


「ゴメンね。

情けない相棒で」


ひとりで勝手に、弱気になっ
ちゃってて。


『まぁ、気持ちはわからないでも
ないけどさ』


そう言う爽介の声は、いつもより
ほんの少しだけ優しい。


『一応、現実的な問題も含めて
確認しとこうと思ったんだけど。

本選の開催日が12月9日と10日の
2日間。

けど、向こうで練習から下準備
まで、本番までにやってかないと
いけないからな。

実際にはオレとサポートチームの
全員で、12月頭から10日間くらい
は渡仏することになる。


――お前――来るよな?』
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