《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜
     ☆☆☆☆☆



ソレイユ杯本選の、事務局本部
での説明会を3日後に控えた日。


久々に朝から事務所に来てた
らしい新条さんに、出勤すると
すぐ声をかけられた。


「あ、亜莉紗ちゃん、待って
たんだよ!

今日はオープン準備はいいから、
ちょっと来てくれるかな?」



新条さんは、パティスリー・ルナ
のマネージャー――つまり、
責任者。


年齢は知らないけどなかなか
オシャレなオジサマで、気さくな
性格のおかげで、かしこまらない
で話せる人。


だから、お店のスタッフにも
けっこう人気がある。


あたしにとっても、パパの指示で
身分を隠してこの店に入ることに
協力してくれた人だし、その後も
色んなことでお世話になってる、
信頼できるマネージャーだった。



「え、あ――ハイ!」



ウェイトレスとしては新米の
あたしをこんなふうに呼ぶって
ことは、ソレイユ杯に関することに決まってる。
< 45 / 348 >

この作品をシェア

pagetop