《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜
松岡さんはなぜかパッと表情を
輝かせて、


「やっぱり!

そういえば、目元がどことなく
似てらっしゃるわ」


「父と会ったことあるんですか?」


「ええ、ビジネスの場で何度か。

それに神月社長はこの業界じゃ
有名人ですもの」


――まぁたしかに大手だし、
ホテルの中に出店してたりも
するしね。

言われてみればそのとおり。


「へー、そうだったんだ!

それならそう言ってくれれば
よかったのに」


メガネの奥の瞳をキラッと光らせ
て、驚きの声をあげる矢崎さん。


――イヤ別に、わざわざ言うこと
でもないでしょ。


「そのことと、今回参加して
もらってるのは別にカンケーない
んで。

できればオフレコにしといて
もらえます?」


あたしが言いたかったことを、
かわりに爽介が言ってくれる。


矢崎さんも松岡さんも、同時に
目をパチクリさせてた。

やっぱふたりとも、あたしが
サポートチームにいるのは社長の
娘だからと思ったみたい。
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