《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜
何も、あたしひとりで考えをまと
めちゃう必要はないんだもんね。


つい先走りそうになってたのを、
あたしはプルプルと首を横に
振って、気持ちを入れ替える。





それからあたしは、爽介にまた
いろんなことを教わった。

アントルメ・グラッセとボン
ボン・ショコラの、細かいこと。


今回指定されてる銘柄のチョコ
レートの特徴。


それに、説明会のときにわから
なかった審査員のこととか。



スイーツのことを話し出すと、
爽介もしぜんとヒートアップして
くる。


ふと気づくと、ワインを飲むのも
忘れて集中してて――なんとなく
壁の時計に目をやって、あたしは
ギョッとした。


「――えっ、1時!?」


別にフツーは、1時とか起きてる
のゼンゼンアリな時間だけど。


爽介は朝が早いから、付き合う
ようになって、けっこう時間にも
気をつかってた。


仕事のハードさもわかってるし、
やっぱカノジョとしては、あんま
寝不足で送り出したくないもんね。
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