《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜
「ゴメンッ、すっかり時間忘れ
ちゃってた!」


急にあたふたし出したあたしとは
正反対に、爽介はこともなげな
表情で、


「あ? 別にかまわねーよ、一日
くらい寝なくても」


これもやっぱり、爽介のいつもの
反応。


そう――爽介って、二次予選の
ときもそうだったけど、何かを
がんばり出すと睡眠時間とか
どーでもよくなっちゃうヒト
だったりする。


まぁまだまだ若いし、結局は前回
も、体を壊すこともなく乗り
切ってはいるんだけど……。


「ダメよ、少しくらいは寝とか
ないと」


これからが本番だってゆーのに、
これのせいで風邪でもひいたら
タイヘン。


さっさとワイングラスを片付け
出したあたしを見て、爽介は、


「でも、おまえはいいのかよ?

話まだ途中だろ」


たしかに、今は審査員の話から
派生して、審査基準の傾向と対策
なんかを聞いてる最中だった。


もちろん、その続きはすごく気に
なるけど――。
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