《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜
予選同様、デザイン面で協力する
のは、予想してたけど。


でも、これはあくまで爽介の
名前で臨むコンクール。


何個かが完全にあたしのデザイン
だなんて、『協力』の域を越えて
ない?


「コンクールの時点で版権が絡む
ワケじゃないし、双方合意でなら
別に問題はないぞ」


新条さんが注釈してくれるけど、


「イヤ、
そーゆーことじゃなくて……」


あたしは語尾を濁して口ごもった。


「ナンだよ、イヤなのか?」


「イヤとかじゃないけど……」


――もうっ、爽介の鈍感っ!!


あたしがファッションデザインの
経験を活かして、予選でピエス
モンテのデザインをしたことは、
もうみんな知ってるけど。


でも、今回は新しくサポート
チームも編成されて、あたし
だってその一員でしかないのよ?


パティシエの雫でもそこまで
関わらないのに、あたしだけが
そんなことさせてもらっちゃ、
なんかエコヒイキみたいじゃ
ない……。
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