《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜
そして、次回のミーティングの
時期を決めたところで、話し合い
もひととおり終了。


解散の号令を受けて席を立ち、
出口に向かおうとしたら――、


「亜莉紗ちゃん、ちょっと」


新条さんが小さく手招きして、
あたしを呼んでる。


「? なんですか?」


あたしが歩み寄る間に、新条さん
は自分のすぐ傍にいた爽介にも
声をかけた。


ナンなんだろ?


あたしと爽介が目を丸くして顔を
見合わせてると、


「爽介宛に、事務所に手紙が
届いてたんだよ。

さっき気づいたんだが」


「手紙? オレに?」


爽介は素っ頓狂な声をあげる。

名指しで店に手紙なんて、そう
あることじゃないのかも。


そんな爽介に、新条さんは自分の
デスクに手を伸ばして、取り
上げた封筒を差し出した。

封は、切ってある。


「悪い。

普段オレ宛のDMとかばっかり
だから、ロクに封筒は見ないで
開けちまったんだ

許してくれ」


「イヤまあ、仕方ないしいいです
けど。

てか誰から――」
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