わたしの幼なじみ。


お向かいさんに住んでいた、わたしの幼なじみ。
彼を一言で現すなら、ちゃらんぽらん。

ある時は、夏休みを全力で遊んだ証拠のガングロ金髪。
ある時は、どこまでが何色なのか分からない虹色髪。

ある時は……説明、略!
彼は、天気の空模様みたいに髪色を変えて来た。

今は、優しいハシバミ色に落ち着いてる。
毛先がパッサパサになればいいのに、ならないのがムカつくのは、ここだけの話。

性格はいつもヘラヘラ笑って、女の子が大好き。無差別に好き、みんな平等に優しく愛でる。

ただ、ライトな雰囲気があって遊んでそうなイメージが付きまとう奴だけど……彼女はいたとしても、年上ばかり。

だからか、いつも噂が絶えなかった。

『不倫』
『援交』
『淫行』

ちゃらんぽらんとは言え、大切な幼なじみ。

わたしは怒ろうとしたけど、彼は首を振って、笑った。

「言いたい人は、言わせとけばいいんだよ。反抗してしまえば、それこそ噂を認めてしまうようなものだし」


< 2 / 5 >

この作品をシェア

pagetop