年上の事情
漫画で読んだ事ある。
ドキドキして
胸が苦しくて
息苦しくなる。
名前を呼ばれただけで
緊張する―――――――
中学二年、私は初めて恋をした。
私とシンヤさんが仲良くなるのに時間はかからなかった。
「シンヤさん、アドレス交換して下さい」
「いいよ」
こんな子供に本気になってくれるなんて思ってない。
私なんてメイクもオシャレも
夜遊びだって初心者なんだもん。
でも
ちょっとぐらい
シンヤさんがいる大人の世界に近づきたかった。
帰りにこっそりとアドレス交換を言い出すだけで
緊張とドキドキで貧血起こして倒れそうだったけど…
夏休みの間中、私はシンヤさんとメールをしてた。
毎日毎日
携帯代すら気にしなくなってた。
シンヤさんは看板屋さんらしく。
朝早くから夜遅くまでいろんなお店の看板を取り付けたり
デザインの制作をしたりしていた。
私は毎日毎日、宿題と自由研究の合間に見る
シンヤさんからのメールが楽しみになってた。