年上の事情
私が涼君に感じてた事を、拓也さんも私に感じてたんだろうか。
「頼りがいなさそう」って。
確かに力にはなれないかもだけど…
結局、いつの日も私は必要なさそうな感じ。
「大人な男性」「年上の男性」、年齢なんて関係ないのかも知れない。
いつもいつも、私は大好きな人に置いて行かれてるような気がした。
『年下なんて子供じゃん』
『年下みたいな子供には興味ないから』
はは、自分で言っときながら割れながらウケる。
子供は私の方じゃない!
『年上の方が大人だし、頼りがいあるし、優しいし』
私は大人の付き合いへの覚悟なんか一切出来てなかったんだ。
ちょっとした事で不機嫌になったり
思い通りに行かないとキレてたし
相手を思いやる気持ちを、全然持ててなかったんだ。
こんな子供みたいな彼女に、仕事の愚痴を零す彼氏なんかいるわけないのに。