年上の事情


私が涼君に感じてた事を、拓也さんも私に感じてたんだろうか。


「頼りがいなさそう」って。


確かに力にはなれないかもだけど…









結局、いつの日も私は必要なさそうな感じ。

「大人な男性」「年上の男性」、年齢なんて関係ないのかも知れない。

いつもいつも、私は大好きな人に置いて行かれてるような気がした。



『年下なんて子供じゃん』

『年下みたいな子供には興味ないから』


はは、自分で言っときながら割れながらウケる。


子供は私の方じゃない!


『年上の方が大人だし、頼りがいあるし、優しいし』

私は大人の付き合いへの覚悟なんか一切出来てなかったんだ。
ちょっとした事で不機嫌になったり

思い通りに行かないとキレてたし

相手を思いやる気持ちを、全然持ててなかったんだ。



こんな子供みたいな彼女に、仕事の愚痴を零す彼氏なんかいるわけないのに。
< 31 / 34 >

この作品をシェア

pagetop