年上の事情
自分の不甲斐なさを攻めても仕方ない。

もう拓也さんはいない。

拓也さんだけじゃない。

私がもっと大人にならなきゃいけない。

でも

急に訪れた孤独は、想像していたより辛かった。







「俺今、セフレが欲しいんですよね」









こんな辛い思いをするくらいならと、セフレを欲しがる涼君に


「私でよければ…」



と、志願した。





もう、どうでもいいや。

淋しいのは嫌だ。

彼氏がいてもいなくても…、いつも淋しさは付き纏ってた。

嘘でもいい、偽りでもいいから、誰かの体温が欲しかった。












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