年上の事情
次の日。
学校に登校した時、友達全員に驚かれてしまった。
「お、おはよー」
「おはよう!って、ゆいちゃんっ?どうしたの、その顔!?」
あ、やっぱり変かな?
昨日のメイクがあまりにも衝撃的で、今朝早起きして自分でメイクしてみたんだけど…
お母さんからもらった化粧品だから、あんまり綺麗な色じゃないけど…
アイプチも…お小遣で買ってみた。
髪も思い切って下ろしてみた。
「ちょっとシャドウがはみ出てるかな?」
「でも、ゆいちゃんの髪の毛って綺麗~」
「あ、眉毛整えたんだね!」
何か、こんなに一気に話し掛けられるなんて、初めてかも。
ちょっと嬉しい…。
授業中、前の席の男の子が私の机の上にこっそり小さく折り畳んだ紙を置いて来た。
何だこれ?
紙を見ると
『ゆいへ』。
これって、たまに見かける、授業中の手紙の回し合いっこか!?
嬉しい、その輪の中に入れるなんて感動。
差出人は昨日私にアイプチを教えてくれた友達。
『ゆいへ。
そのメイクと髪型、超似合ってる(^_^)v
今度プリクラ取りに行こうね
ゆいって携帯持ってないの?
持ってたらアドレス教えてね♪
』