キミは向日葵



「ねえ、今日さ
先輩いないから
部活自由だから
しゃべりおいでよ!」

小学校時代からの
女友達の未来はバスケ部。小2からの大親友。


「うんいくっ」




 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


そして放課後。


「みらいーーっ
来たよっ!」


「ゆみ、いらっしゃい」


私と未来は
体育館の壁にもたれて
お喋りしはじめた。


体育館の半面では
剣道部が練習していた。

剣道部も
先輩がいないのか
ラフな感じだった。



「あ!」


そこには
一人真剣に練習している
橋本の姿があった。


その真剣な眼差しに
おもわず
見惚れてしまった。




すると橋本が
私に気付いて
近付いてきた。


また意地悪言うつもりだな…!

私は構えた。

が、橋本は笑顔で
話し掛けた。



「あれ、おまえ何部?
運動部だっけ?」


「ち…違うよ?」


あれ?
意地悪言わない?


「なんでここに
いんの?」


「え…未来と………あれっ!未来はっ!?」


未来は他の部員と
ドリブルして
遊んでいた。


「あいついつの間に…」


「大野どうした。」


「ううん………
ってか剣道部かっこいいね!
なんかすごい!
なんて言うか迫力あって…………」


はっとした。

なに褒めてんだしっ!
橋本はいやな奴
なんだから!



「え…あ、ありがとう…」

橋本は顔を赤くしていた。
橋本がてれてる。


なんか嬉しくなった。


「教えてやろうか?剣道…」

「え…いいの?
やった!」


それからは剣道部の
体験する事にした。

橋本が丁寧に
教えてくれた。




すごい
ドキドキした。



手が触れてる所が
熱くなった。




私には
村上くんがいるのに。



その夜は
手が触れた所を
洗わなかった。



洗えなかった。







< 3 / 22 >

この作品をシェア

pagetop