駆け引き×スクープ!!
「そりゃ…最初は悲しかったし、それこそ恨みも……ちょっとはありましたが…」
ちょ、
最後の方、声小さすぎて聞こえない。
「で、でも!工場長も本当に申し訳無さそうにしてたし!!家庭がある方より、1人者の僕の方が身も軽いですし…!!」
「あ、もう結構です。」
えーーーと……
「とりあえず、君は工場に対して恨みは無いんだね?」
「は、はぃ…!!」
「あんにゃろぅ!!やっぱ嘘ついてたんスよ!せんぱ……ゲホッ!!」
とりあえず、神田に拳を頬にいれてのばしておく。
「貴方の周りで工場に対し恨みを持つ者に心当たりは?」
「ぇ……ぁ、そうですね…やっぱり石谷達でしょうか…?」
……………
神田を床に踏みつけながら考える。
「分かりました。夜分遅くすみませんでした。」
「ぃ、いえ……あの……」
「はい?」
「その人…だ、大丈夫ですか?」
その人…?
あぁ、“コレ”の事か。
アホ面で伸びているコレを蔑む目で見る。
「大丈夫ですよ。」
一言、そう言って、神田の首根っこを掴んで
ズルズルズル……
引きずりながら階段を下りた。
「ヴ、ェ゛グ、ぶ」
階段を下りる度に聞こえた神田の呻き声は聞こえない。