バナナオ・レ
「今はわかんないや」
「多分これから先わかってくるよ」
「そだね」
チャイムが鳴り、音羽は自分の席についた。
あたし達は同じクラス。
一時間目が始まっても二時間目が始まっても、あたしはずっと2人のことについて考えた。
頭から離れなかった。
ろくにノートもとらず、ボーッとしているだけだった。
パンッ
「い・・・っ」
痛。
頭がジンジンすると思ったら先生があたしの目の前にいた。
さっき叩いたのはこいつか。
眼鏡をかけてポニーテールの、通称"ザマス"