バナナオ・レ



「おい待てよ、小6女子」

リーダーがあたしの腕をしっかりと掴んだ。

どうやら簡単には帰してくれなさそうだ。

「なんですか?」

あたしが少し笑みを浮かべて返事をすると、リーダーはさらに掴んでいた手の力を強めた。

ま、男なんてこんなもんね。

「送ってってやるからよぉ、ちょっと待てよ」

はい。送ってもらわなくて結構ですぅー。

と言えるはずもなく。

「いいえ・・・」

リーダーの手の力はさらに強くなる。

痛いよぉ。

腕、折れるってば。

リーダーの息があたしの肌に触れる。

生ぬるいし、キモイ。

「待てよ」

あたしは必死に掴まれている手を離そうとする。





「・・・いい加減ウザいんですけど」





「・・・は?」

反応が遅いのがおもしろかった。

ま、こんな美少女にいきなりそんなこと言われたらね(笑)
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