バナナオ・レ



キュン

またあたしのラブゲージ(笑)が上がった。

先生はたまにあたしを呼び捨てにする。

そこがまたイイんだけど♪




「先生、今日は何を診察するの?」

「いつもと一緒。肺に何か異物が入っていないか調べるよ」

「そっか」

「すぐ終わるから、泣かないでね」

「もう高校生なんだし泣かないよぉ~!」

「でも凛音ちゃんは泣き虫だからなぁ」

「ハハハ!」

先生はいつも、何も気を使わないで話してくれる。

病気のことだって、全然言わない。

知ってるんだ,あたし。





「今日も以上なし」

「ありがとうね」

あたしの病気は確実に進んでいってる。

20歳までは95%生きられない。

ただの"がん"じゃないんだよね・・・


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