バナナオ・レ
モヤモヤしてた気分を抱えたまま、あたしはベンチを去った。
帰り道。
あたしの行きつけのドラッグストアが目に映る。
中に入ると、全身鏡があたしを映す。
その時、学校で音羽が言ってた事を思い出した。
"慶太にもっと好かれるために、黒くしちゃいな!"
自分の金色に染まった髪を触る。
やっぱ童顔低身長には似合わないか。
本当に偽ヤンキーバイ菌だなあ。
慶太にも、もっと良く思われてたいし、
ヤンキーって思われたくないし・・・
自分に気合いを入れて、黒染めパックを手に取った。