先生の秘密
先生が私を横抱きにするのが見えた。
所謂、お姫様抱っこっていうやつ。
目立つからやめろって抵抗したいけど、抵抗できるほどの力さえ沸いてこない。
まるで、夢の中でたゆたうみたいに、ふわふわと意識が宙に浮く。
周りから、黄色い悲鳴が聞こえたけど、もうそれに反応する気力もなく、意識を手放した。
『アンタのせいよ』
『アンタさえいなければ』
『どうして、あの子が死ななきゃいけないの!?』
『いい加減にしてよ!そんなに私達のこと不幸にしたいの!?』
『どうしてアンタが生きてるの』
『アンタなんか』
『アンタなんか』
『アンタなんか』
『死んじゃえば、よかったのに』