先生の秘密



「ありがとうございます。藤島先生」


「いえいえ」


生徒会長からニコッと女の私でも惚れ惚れするような笑顔を向けられ、新任の先生も同じように笑顔を浮かべる。



あれ?

…あれれ?


なんか…微妙に頬っぺた赤くなってませんか…?


「うわぁ…」


知らず知らずの内に漏れた声に藤島先生(?)は振り向いた。


何だろう…凄く嫌な予感がする。


「これで始業式を閉式致します。気をつけ、礼」


生徒会長の声にハッと我に返る。


ていうか、結局新任教師の挨拶全然聞いてなかったせいで名前なんていうのか分からなかったよ…。


イケメン先生は苗字が藤島とだけは分かったけど。


「ねぇねぇ、新任って藤島先生だけだっけ?」


「聞いてなかったの?それとも藤島先生にだけしか興味なかった?」


「だから、元から興味なんてなかったってば!」


「ふぅん」


ニヤニヤと笑う聖は絶対何か勘違いしている。


聖に聞いた私が馬鹿だったか。


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