先生の秘密


はつかを置いて教室に戻ると、意外にもほとんどみんな席に着いて各々お喋りに夢中になっていた。


ミーハーが多いクラスのことだから、てっきり体育館に残って藤島先生に群がっていると思っていたのだが。


「ふーん。なるほどねぇ」


「ん?どうかした?」


「どうせ、イケメン先生が教室入ってきたときにお利口しておいて好感度上げたいって魂胆なんじゃないの」


…私の考えていることが読まれたのかと思うようなタイミングで、そんなことを言われた。


まさかまた口に出してたか!?


ばっ、と口に手を当てるが不思議そうに一瞥してくるだけだった。


違うのか。


ちらり、とみんなの方を見るとビクゥッ!と一斉に肩を震わせた。


何故。


「図星かい。分っかりやすぅ」


ケタケタと笑う聖は、次回のミス学と噂される美女には見えなかった。



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