先生の秘密



「あーあ、でもウチラ新学期だからってクラス替えないし、あんま代わり映えしないよねぇ」


「えー、でも三年間ウチラ一緒ってことじゃん。ね、青葉?」


「うー…うん。まぁ三人揃ってれば何でもいいけど」


崎浜高校は学科ごとに定員が40人ずつしかいないため、クラス替えなんていうイベントはやってこない。


だから、一年かけてやっと仲良くなれた友達と離れ離れになったなんてこともなければ、今年は好きな人と同じクラスだやったねなんてことにもならない。


あー、今年もかよろしくね的な感じになるのが関の山だと思う。


面白みも何もないけど、またクラスに馴染むことから始めるくらいならまだマシだ。


「あっ!でも何か新しい先生が来るって言ってたけど」


「興味ない」


「同じく」


私と聖で口を揃えて切って捨てると、はつかは不満げに唇を尖らせる。


相変わらず、ミーハーなんだから。



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