先生の秘密
だが、さっきのことって、もしかして津川くんとのことだろうか。
詳しいことは言えないって、津川くんと密会していたとか…!?
まさかの先輩と津川くんが付き合っている説浮上?
でも、それだったら、津川くんが私をやっかむ理由にはならない、よね。
先生は顧問になったから、手を出せないと思っているようだけど、やっぱりそれじゃ無理がある。
それとも他に、私が気づいていないだけで、何か恨まれるようなことをしてしまったとか…?
「本庄さん…?さっきから百面相しているけれど、大丈夫?」
「き、気にしないでください…」
心配そうに私の顔を覗き込んでくる先輩に、良心が痛む。
先生にはどう説明しよう。
やっぱり、ショックだよなぁ。
「先輩、津川くんみたいな人がタイプだったんですね…」
年下の可愛いタイプ。
「へ?…えぇぇ!?あ、違う違う!別に津川くんと付き合っているわけじゃないのよ。寧ろ女の人っていうか…」
「?なぁんだ。津川くんと付き合っていたわけじゃないんですね!」
女の人みたいな、って今流行りの草食系男子がタイプなんだろうか。