先生の秘密
「見て見てー!新しくもらったのー」
そう言って駆け寄ってくる女の子の手には、可愛らしいうさぎの人形があった。
「よかったねー、誰に貰ったのかな?」
女の子の目線に合わせるように屈んで質問すると、ぽっと顔を赤らめた。
なるほど、女の子達がこういう反応をするときは、大抵ある人からの貰い物だ。
「剣さんか」
「~~~っ…!」
ニヤリと笑い女の子の顔を覗き込むと、案の定顔を真っ赤にさせて俯いた。
常陸園グループの長男で、霞さんの兄である常陸園剣さんは、自分の容姿や能力に無頓着な朴念仁だったりするのだが、何故かこのくらいの子供達に異様に好かれるのだ。
実はロリコンだったりすろのかな。
ちなみに、霞さん情報によると、なかなかいい感じのガールフレンドがいるらしい。
ガールフレンドって言うあたり、歳の差を感じる。
「おおおれは、あおばのことが好きだぞ!」
ニヤニヤと我ながら気持ち悪い笑みを浮かべながら女の子を見ていると、敦史が顔を赤くさせながらそう言った。
「えー、本当ー?」
「う、うん!」