~.*+. FULL MOON .+*.~ 【罪の終わり】
「でも君の双子は君が恨みを持ってる人にしか見えないんだニャ」
「・・・ということは、私の双子は誰にも見られず、先輩に嫌がらせできるってこと?」
「そうだニャ。双子は君と同じ考え方だからニャ。君が操作できるんだニャ」
面白そう。
私は鏡にのぞきこんだ。
「って、何もないじゃん」
「買ったらちゃんと双子は出てくるニャ」
「いくらよ」
「お金はかからないニャ」
「じゃあどうやって買うの」
「あげるんだニャ」
何コイツ。
「じゃあもらいまーす・・・」
「有り難うニャー」

私は店をでようとしたその時。

「ちょっと待ってニャ」
・・・?

「君の双子は君と同じ考え方をするんだニャ」
「うん知ってる。じゃあね」
私は試したくって仕方がなかった。
「あとー・・・」
黒猫は不気味な言い方で言った。


「僕はいい黒猫じゃないニャ」

・・・は?
どういう意味?と聞きたかったが、
聞き流した。

「はいはい」

店をでて、傘を開けた。

「あれ?」

さっきまで真っ暗だったこの世界が、
今は家の近所に変わった。

ってこの場所前は空き地じゃなかったけーーー・・・

振り返ったら、店は無くなってたんだ。



ーーー満月の夜。
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