好きだから、涙が出る
「え!?」


心底びっくりした。
つい、大声を出してしまった。

しまった、と思った。
不自然に思ったかもしれない。


「な、なに?なんでそんなおどろいてんの」


「い、や、別になにも」

やっぱり、キョウタも思っていたんだ。
考えていたんだ。

それなら、聞いても不自然じゃない。
自然にきける。


実にタイムリーな発言だ。


「そうだよね、あたしも、そう、思ってた」


ミキが、途切れ途切れに言った。
キョウタが相槌をうつ。


あれ、あたしなんでこんなに緊張してるんだろ。
< 4 / 7 >

この作品をシェア

pagetop