幸せよりも欲しいものは何ですか?
私はその気持ちを全てぶつけた。

春樹は何も言わずに

黙って聞いてくれた。




私が話し終わり



少し沈黙が続いた後





『…ありがとう…。』




消えてしまいそうなほどの声だった。




また一呼吸おいて



『ありがとう…


嬉しいよ。


辛い思いさせてばかりで悪かった。


…あ~…なんか…


会いたくなってしまったな。





…来るか?』




少しだけ震えながら


春樹は私を呼んだ。



「元カノの所に戻る」とか「恋人に思えなくても」とか

私の言葉を否定する言葉は無かった。



分かってるよ。


私は求めてはいけない所まで求めないから



せめて



一緒にいれる時は

一緒に居させて。






私は春樹のもとへと





走り出した。

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