幸せよりも欲しいものは何ですか?
ある休日だった。

私がお昼ご飯の後片付けをしていた時だった。


春樹はソファに座ってテレビを見ていた。


『パパ、今度遊園地行きたい!』

『あぁまた今度な。』

『パパ次いつ休み?』

『さぁな。』

『まだ分からないの?ねぇ次はいつ遊んでくれるの?』

『まだ分からねぇって。』

『パパと遊びたい!』

『だからまだ分からねぇって!!』

『…っ!!』

春樹が声を荒げた。

愛結はその声にビクッと体を縮こまらせる。

怯えた愛結を見て、春樹は『しまった』と言ってるように表情が固まった。


と、その瞬間、


『うわぁぁぁぁん!!』


愛結は大きな声を出しながら泣き叫んで

私の方へ走ってきて
私の体にしがみついて、泣き叫び続けた。


『…愛結…愛結ごめん!怒ってないから。』


春樹もすぐ駆けつけたが、愛結は自分の泣き叫ぶ声で、多分春樹の声なんか聞こえてなんかいない。


『愛結…。』

春樹は完全に困っていた。


私は黙って愛結を抱っこし、慰め、

困ってる春樹を余所に寝室へと移動した。



しばらくすると愛結は泣き止み

でもいじけたように布団から出て来なく、私に背を向けたまま、静かに横になっていた。



「愛結、ごめんね…。」


返事は無かった。

寝てしまったのかどうか分からなかった。

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