幸せよりも欲しいものは何ですか?

誘惑

私達は今日飲むだけで、居酒屋出たら私は帰るだけだ。

駅に向かって歩いてると直樹は手を繋いできた。

別に拒否る事なく私達は手を繋いで歩く。


駅に着いて、

「じゃあ私帰るねぇ!」

と言うと春樹は一瞬驚いたような困ったような顔をした。


『お前マジで帰るの!?』

「うん、帰るよぉ。」

『酔っ払てるしょ!』

「平気、帰れる。」


少し外を歩いてたら酔いなんて冷めてる。
そんなの春樹だって分かってるはずだ。


『いや、危ないから来い!!』


私は春樹に手を引っ張られ、結局私の家とは反対側の電車に乗せられた。

そして春樹の家の近くのカラオケへ誘われる。


「でも終電無くなる。」

『そしたら俺が車で送ってやる。』


「…でも…。」


『何!?俺と一緒に居たくねぇのかよ!?』


「そうじゃなくて…。」



結局カラオケへ入って行った。



何となく危険な香りがした。

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