いつだって…
退院
公也の手術が成功し、私も腫瘍がなくなったため退院!
「公也君、希蘭ちゃん、退院おめでとう!」
「「ありがとうございます!」」
「でも、検診しは来てもらうよ」
「「はい!」」
「じゃあ。戻ってくるなよ~!」
「「は~い!」」


「公也、おもいっきし遊ぼう!」
「おう!」

入院していた日々を取り返すようにたくさん遊んだ。

まだ、完全に治ったわけじゃないし、免疫力が弱くなってるから主に会うのはそれぞれの家で。

公也は両親がいないためアパートで一人暮らしをしていたが、手術してまもないので祖父の家に行くことになった。

公也のおじちゃんは優しい人で、私が公也に逢いに行くと喜んで迎えてくれる。「希蘭ちゃん、いらっしゃい。ゆっくりしていってな」

私は、通院しながら癌治療を受けている。
いつ再発してもおかしくないから。

「公也、体調はどお?」
「元気いっぱい!希蘭こそ気をつけろよ!」
「なにが?」
「お前の方が免疫力ないんだから風邪ひくなよってこと」
「平気だって!この通りぴんぴんしてますから!」
「だな」
「「ははは」」

でも、長くは続かなかった。

神様、私は確かに公也だけは助けてと言いました。
けど、もう少し時間をくれてもいいんじゃありませんか?
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