いつだって…
わが家
希蘭のお母さんと話し合い、希蘭を家に連れて帰ることにした。


長い間、病院にいたから家に帰りたいだろうと思ったからだ。

「希蘭、今から希蘭の家に帰るぞ。わが家に帰れるんだぞ」
「ほん…と?」

「あぁ」

「やった…」

「公也君、希蘭の荷物運んでくれる?」
「はい」

玄関を入ると希蘭のお父さんがいた。

会うのは初めてだ。
病室に来たのを見たことはない。


「はじめまして、希蘭さんとお付き合いをさせてもらっている佐藤公也といいます」

「君が公也君か。妻から聞いているよ。希蘭がお世話になってるね」

「いえっ、僕も希蘭さんと一緒にいたいので」

「公也君、君に話そうと思っていたことがあるんだがいいかな?」

「はい…なんでしょう」

「玄関じゃなんだからとりあえず上がりなさい」

「はい」


一体何を話されるのか、僕は見当がつかなかった。

けど、この話で改めて現実ち直面することになった。
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