いつだって…
最期まで
希蘭が家に帰って4ヶ月後。

運命の日はやってきた。


「血圧どお?」

「上がりません」

「バイタルは?」

「危険です」


希蘭はベッドの上でいろんな管をつけられ治療を受けている。

数分前、希蘭の体調は急変した。

部屋で呼吸困難に陥った。

そして、今は病室にいる。


「希蘭さんに声をかけてあげてください」

「希蘭、お母さんだよ。よくがんばったね。ありがとう」

「希蘭、お父さんだ。いつもそばにいてやれなくてごめんな」

「希蘭、いままでありがとう。ゆっくり休んでな」

「ピー…」

「ご臨終です」


希蘭なご両親は泣き崩れた。


でも、俺は泣かなかった。

希蘭と約束してたから。

絶対に泣かないで見送るって。
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