爆走★love boy2
「樹先輩、本当は――」



テーブル席から抜け出し、歩き始める。



聞きたくないのに、耳だけはしっかり茜ちゃんの次の言葉を待っていて、私はギュッと目を閉じた。



「本当は、ね……」



トンッ。



体に軽い衝撃を受けて、私は驚いて立ち止まり、目を見開いた。



「え――?」
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