きみの腕の中で
それでも、パパ側のばあちゃん達は異常に私の行動すべてに釘を刺す。
案外お偉いさんらしく、住んでる地域で顔が広い。
私もそれは知ってる。幼いころ嫌でもわからせられた。
道を歩いてれば知らない人に『宮本さんちのお孫さん?』て声をかけられることがあったし。
元旦になればたくさん人がばあちゃんちに来た。
だからこそ、顔が広いからこそ、私は異常なまでに干渉された。
≪世間体≫
これだけの為に。
私が世間にとって…大人にとって悪い印象だと思われることをしないように。
宮本家が悪く言われないように。
嫌い。
そんな大人が嫌い。
私を苦痛に追いやるもののひとつ。