愛歌〜愛編〜
「ちょっ。あい。そんな怒るなって。」
足が止まってしまう。
ひろちゃんはずるい。
ずるいよ…
いつも機嫌直そうとするときだけは私のこと名前で呼んで…。
「…ついてこないでよ‼…」
私ができるだけきつく突き離そうとしたのに
「いや、俺家こっちだし。」
どんだけ私は恥ずかしいことを言ったんだ‼
自分に気があるみたいな!
もう、ほんとにイヤだ。
ひろちゃんは大好きだけど、
やっぱり大っ嫌いだった。