たんぽぽ
綿毛は私の心で芽をだした。
そして当日…。
ズズーン…。
今の音は何かって?
私の気持ちの音です。
「沙弥~あからさまに嫌な顔しないでよ~!!」
「だって嫌なんだもん!!」
「沙弥、見て!!イケメン発見!!」
「あからさまに無視かよ。」
梨子は朝からすごいテンションが高いようだ。
「はーい、生徒の皆さんは集まって下さーい。」
それから先生の話があり、さっそく清掃が始まった。
先生の話によると、各班のに分かれて清掃するらしい。
「咲と違う班になっちゃったね。」
咲は私達と異なる班になった。
「うん、せっかく3人でいっぱい話そうと思ってたのに…。」
「まぁ、今日は今日しか出来ないことを頑張ろ!!」
梨子は本気で私の恋人を探すつもりだ…。
そんなに簡単に見つかるはずないのにな。
我慢だぞ沙弥、これが終わったら無料イチゴカスタードパンだ!!
そう自分に言い聞かせ、私は清掃用具を手に取った。