教えて?センセ。
後ろに気配を感じる。



「愛美は俺の。」


「ひ…ひゃあっ」



そういってあたしを信哉から引き離し
あたしを信哉に背を向けるように蓮くんは自分に引き寄せる。



「れっ…蓮くんっ!」



顔が蓮くんの胸に押さえ付けられる。
うわ…蓮くんの心臓の音聞こえる…

――とくん…とくん…

規則的な音に少し癒される。



「諦めて。」



蓮くんがしゃべるたびにあたしに響く。



「無理です。俺はあんたより愛美を知ってる」


「だから?」



蓮くんがイライラしているのがわかる。
あたしを抱き締める力が強くなる。
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