教えて?センセ。
斎藤先生はコーヒーを飲んでいた。



「あっ蓮先生お疲れ様です♪」



にっこりと笑って手を振る。



「あぁ、どうも…」



軽く頭を下げる先生。
斎藤先生はあたしを見つけて睨んだ。



「さ。今回は許さないわよ。」


「…はーい。」


「他にもあるんでしょ。出しなさい」


「……ない…です」



あたしはポケットのアメを手で隠した。



「その手。どかそうか。」


「…はーい」



あたしは脱力感に見舞われた。



「まーたいちごみるく!しつこいわね。」



………須藤先生のだけどね。



「……。」



須藤先生がこちらをみた。
あたしはバチッと目が合ってしまった。



「どこ見ているの……、って蓮先生?」



斎藤先生は怪訝そうな顔をした。



「もう蓮先生も庇ってくれないわよ。」


「わかって……」



わかってます。と言おうとした。
が、言えなかった。
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