教えて?センセ。
須藤先生があたしの口を塞いだ。



「蓮先生…?」


「俺があげました。」


「えぇ!?」


「長谷がお腹を空かせていたので。」


「………(怒)」



あたしかよっ!



「そ…そう。蓮先生優しいわね」



斎藤先生は困惑していた。
あたしは早く塞いだ手を退けてもらいたかった。



「じ…じゃあ蓮先生ダメじゃないですか」



ぎこちない笑顔で先生を叱った。



「……愛美は帰っていいよ。」



先生はあたしから手を離した。



「蓮…センセ?」


「じゃあな、長谷。悪かったな。」



そういってあたしの背中を押す。



「…長谷さんごめんなさいね」



少し目つきは怖かったけど。
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