教えて?センセ。
「うん…。」



あたしは信哉をみていられなかった。
こんなときどういう顔をすればいいのか
わからなかった。



「じゃあ俺帰るわ。海の事は…」


「絶対連絡するよ!」


「…わかった。」



信哉はにっこり笑って立ちあがった。



「あ、そうそう。」


「んー?」


「俺の気持ちは、心にしまっといて?」


「…あ」



そういって信哉はあたしのおでこにキスした。



「忘れて…って言いたいけど言えねーや。ごめん」


「忘れないから…絶対」


「ふははっ!絶対多くね?」



そういって信哉は下に降りた。



「じゃあね、信哉くん。」


「ばいばい、信哉」


「おじゃましましたー」



信哉は自転車に乗りながら手を振っていた。
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