CHERRY
○3粒●

中学1年生―――


その頃の私は人見知りだった。

それは今もあんまり変わらないが、この頃よりマシにはなったとは………思う。

小学校の頃、人見知りのせいか内気だった私。

あまり人との関わりを好まなかった私はイジメにあっていた。

私がいつ、だれに、何かしたわけでもない。

ただ今まで私は静かに、一人で居ただけ。

小5の2月期の始業式の日に

私のイジメは始まった。

イジメは日に日に酷くなっていく。

毎日浴びせられる悪口

毎日机に置かれた一輪の百合の花

これはまだ序の口。

酷いときは殺されかけそうになった事もあるくらい。

普通の人なら……きっと死んでいたかもしれない。

勿論、私も例外ではなかった。

私も死のうと思った事は数回ある。

でも何十回も何百回も思わなかったのは


唯一他人で心を開いていた幼馴染みの由の存在が大きかったから。


―ゆずきー!一緒に……―

それがあの頃の由の口癖。

由はイジメを無くしてくれたわけでは無い。

でも、常に一緒に居てくれた由は、私の心の支えになっていた。

そして、私が中学に入る頃には


私は人間不信になっていた。


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