傷の行方
現場の上司も加わって


話し合いということになった



あれだけ土下座してくれと言っていた


現場の上司は彼女の言いなりになっていた


弱みを握られていたらしく



「僕はそんなお願いはしていないですよ」


と言った


もう限界だと私は思い


「そんなことを言ってもいいのですか?


もう現場で土下座して欲しいと言われても


私はその関係のお話にはお客様であろうと



今後話は聞きませんよ」と言った



すると現場の上司が


「ま すみませんでした」と笑った



私にはまったく理解できなかった


彼女は涙をぬぐいながら


「私 やっぱり謝ってほしいです


だって私のこと見下してるから」


この発言にはさすがに


誰もが驚いていた


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