傷の行方
あんなに拒んだあの世界と


変わらない いやむしろ


もっと醜い けじめのない世界に憧れ


その世界の普通になりたいと


必死になっていた私は


一体なんだったのだろうかと


思ってしまった


とにかくこの世界を変えたいと


強く思った



その話を聞いてから


仕事も生活も人も正義も悪も



どうでも良くなってしまった


彼女と主任の話は翌日にも持ち越され


翌日タイミングよく主任が


会社の上司に電話をしてきた


私が「無茶苦茶です


この会社どうなってるんですか?」


と聞いた時携帯が鳴り


「ちょっとごめん」といって


主任からの電話を取った




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